コンパクトな敷地でも、ルーフバルコニーを設置できる「カーポートバルコニー」に魅力を感じている方も多いでしょう。しかし、カーポートの屋上をバルコニーにするという特殊な構造から、デメリットや注意すべきポイントについても気になるところです。
そこで本記事では、カーポートバルコニーのメリット・デメリットに加えて、導入後の活用方法について紹介します。導入時に注意すべきポイントや業者の選び方なども解説しているため、カーポートバルコニーを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
カーポートバルコニーとは、屋根付きの駐車スペースの屋上にバルコニーを設置した外構のことです。
限られた土地に駐車場とバルコニーの両方を設置できるのが魅力ですが、導入にあたっては、壁付型と独立型という2つのタイプの違いをよく理解しておく必要があります。
ここでは、カーポートバルコニーの2つのタイプの違いについて解説します。
「壁付型」とは、住宅の2階部分に接しているタイプのカーポートバルコニーのことです。住宅の2階の出入り口から直接バルコニーに出られるため、生活空間からスムーズに移動できるのが特徴です。
壁付型の場合、施工にかかる費用は、車1台分のスペースあたり約100?200万円が目安です。平均で150万円を想定しておきましょう。駐車スペースを追加した場合は、車1台につき50万円以上が費用に加わります。
壁付型は、住宅の外壁や窓に出入口を増設する必要があるため、独立型と比べて費用が高くなる可能性があります。
「独立型」とは、住宅から切り離して建てられるタイプのカーポートバルコニーのことです。壁付型とは異なり、住宅から直接バルコニーに出られないため、階段の取り付けが必要です。
独立型の場合も、施工にかかる費用は車1台あたり約100?200万円が目安です。ただし、駐車に必要なスペースが通常よりも狭い場合は、100万円以下での設置も可能です。
カーポートバルコニーには、省スペースで駐車場とバルコニーを確保できる以外にも、いくつかの利点があります。ここでは、カーポートバルコニーのメリットについて解説します。
カーポートバルコニーは、限られた土地の中で、駐車場とバルコニーの両方を設置できます。土地が狭く、通常であれば、駐車場と庭のどちらかを選ばなければならないようなケースでも、空間を縦に拡張することで、その両方を設けられます。
近年では、大都市圏の土地価格が上昇しています。限られた敷地で家の間取りをどう確保するかが課題となっているなか、新たな空間を無理なく作り出せるのは、カーポートバルコニーの大きな利点です。
カーポートバルコニーは、レジャーのための空間としても利用できます。バーベキューなど、屋外での調理、飲食を楽しむには、ぴったりの空間です。天井がないため、臭いなども気になりにくいでしょう。テーブルセットを置いて、簡易的なカフェテラスとして楽しむこともできます。
また、広い空間を使って、トレーニングやエクササイズにも取り組めます。広さがあるため、ヨガやピラティスなど、手足を大きく伸ばす運動には最適です。犬や猫を飼っている場合は、ドッグランのように、ペットを自由に遊ばせる空間として使うのもおすすめです。
バルコニーは庭としても活用できます。敷地の都合で庭を設けるのが難しい場合でも、無理なくガーデニングを楽しめます。
また、用途を変えて家庭菜園として活用することも可能です。日当たりがよいため、ミニトマトやキュウリ、ナス、オクラなどの野菜を本格的に育てられます。
このように、ライフスタイルやライフステージの変化にあわせて、楽しみ方を柔軟に変えられる点も、カーポートバルコニーの魅力です。
カーポートバルコニーは、人の目線が届きにくい2階部分にあるため、空間のプライバシーを守りやすいのも長所です。
たとえば、庭の場合は建物の1階部分の屋外に作られるため、人の視線にさらされやすい傾向があります。さまざまな使い方を想定して庭を広めにしたのに、外からの視線が気になって思うほど自由に使えないというのはよくある話です。
その点、カーポートバルコニーは位置が高く、さらには柵のデザインを選ぶことで、外部からの視線をほぼ遮断できます。1階の庭だと視線が気になって洗濯物を干しにくいと感じる人も、2階のバルコニーなら比較的気にすることなく干せるでしょう。
プライバシーの確保と屋外スペースを両立したい人にとっては、カーポートバルコニーは絶好の選択肢です。
カーポートバルコニーには多くの長所がある一方で、設置費用の高さなどの短所も存在します。ここではカーポートバルコニーの代表的なデメリットを5つ解説します。
カーポートバルコニーは、一般的なカーポートと比べると、費用が高額です。一般的なカーポートの場合、製品の価格は20万円程度から選べますが、カーポートバルコニーは最低でも100万円程度からと、価格は高額です。
また、車の台数が増えると、それに応じて追加費用がかかります。そのため、導入にはまとまった予算が必要です。
カーポートバルコニーの導入が難しい場合は、通常のバルコニーを代わりにする使い方もあります。しかし、専用品として作られていないため、使い勝手は劣ります。
車を停められるスペースを十分に確保できないほか、素材の強度なども低いため、使い方としてはあまりおすすめできません。
土地の広さによっては、カーポートバルコニーが導入できない場合があります。建物を建てる場合、建ぺい率の範囲内で建築しなければなりません。
建ぺい率とは、土地の面積に対して建てられる建物の面積の割合のことで、この上限内でないと、カーポートバルコニーを新しく建てられない場合があります。とくに、すでに建てられている住宅の面積が土地に対して広く、建ぺい率ぎりぎりの場合は要注意です。
建ぺい率をクリアしても、建物の構造と設置場所、カーポートバルコニーの形状によっては、導入がうまくいかない場合があります。1階のカーポート部分は車が出入りするため、空間に余裕があるかもしっかり確認しなくてはなりません。
壁付型にすると家との出入りが難しい場合は、独立型の導入を検討しましょう。この場合、階段の取り付けが必要となるため、それを見込んだうえでスペースを再確認する必要があります。
カーポートバルコニーは高さがあり、天井部分の面積も広いため、彩光を妨げることになりがちです。
一般的に、カーポートバルコニーは車が出入りできるよう、道路に面した向きに設置しますが、リビングの採光のために同じ向きに窓が作り付けられていることが多く、これを覆うかたちになってしまいがちです。
家の向きや周辺の建物の環境によっては、1日中部屋が暗くなってしまう可能性があります。人によっては、部屋の暗さに対して強くストレスを感じる場合があります。
住宅の建築もあわせて行う場合は、部屋の配置を検討し直してもよいでしょう。
住宅のデザインによっては、カーポートバルコニーとデザインが馴染まない場合があります。カーポートバルコニーは高さがあり、建物の前面に作られることが多いため、建物全体の印象に大きく影響を与えます。
デザインや素材感も現代的なものが多いため、最新の住宅にはマッチする一方で、昔ながらの日本風の家屋や伝統的なヨーロッパ風建築などとの相性はよくありません。
すでに建築済みの建物に追加する場合は、カーポートバルコニーのデザインを調整することで、違和感をやわらげるしかありません。既存の製品ではデザイン的に調和しない場合は、デザインの変更やリフォームも含めて導入を計画する必要があります。
カーポートバルコニーを後付けする場合、建築基準法にもとづく建築確認申請が必要になる場合があります。敷地の中に、10㎡を超える建築物を建てる場合に建築確認申請が必要ですが、カーポートバルコニーはこの基準を超えている場合が多く、基本的には申請が必要です。
建築確認申請の手続きは、通常、建築士に有償で依頼します。費用の目安は15万円程度です。
カーポートバルコニーにはさまざまな活用法があります。とくに、バルコニー部分の使い方にはいろいろなバリエーションがあるため、実際の活用例と照らし合わせながら、どのように使いたいのかイメージしておくことが重要です。
ここでは、カーポートバルコニーの活用方法について具体的に紹介します。
カーポートバルコニーは、日当たりのよい広々とした空間を確保できます。洗濯物や布団などの物干し場として最適です。
とくに、家族の人数が多く、洗濯物が多い家庭には、利便性が非常に高いです。また、バルコニーが高所にあり、外からの目線が届きにくいため、洗濯物を干す際の心理的な負担が少なくなります。
自宅の中に荷物をできるだけ置かず、部屋をすっきりと使いたい場合は、カーポートバルコニーに収納を置くことで物置として使えます。スキーやアウトドアなど、大掛かりな道具をともなう趣味を持っている方には、使い勝手のよい空間となるでしょう。
カーポートバルコニーは、家庭菜園やガーデニングなどにも利用できます。日当たりや風通しがよいため、植物を育てるにはうってつけです。また、まとまった面積をしっかり確保できるため、庭のレイアウトにこだわりたい人にも満足のいくガーデニングが楽しめます。
家庭菜園の場合、敷地の外から動物が侵入しにくいのも利点です。高所にあるため、野生の動物によって荒らされにくく、安心して野菜や果物を育てられます。
小さい子どもがいる家庭の場合、カーポートバルコニーは子どもの遊び場として活用できます。室内では難しい、広々とした空間を確保できるため、子どもにとってはうれしい空間になるでしょう。
また、環境をアレンジしやすいのも特徴です。床面を人工芝にしたり、ウッドデッキにしたり、子どもの年齢にあわせた環境を整えられます。広い空間を活用して遊具を置くのも、子どもにとってよい遊びの体験となるでしょう。
ただし、2階にあるため、落下事故を防ぐための対策は必要です。1階と異なり、飛び出し事故が起こりにくいのは長所ですが、高所での事故が起きないよう、十分な配慮が必要です。
カーポートバルコニーは、大人やファミリーのレジャーにも使えます。バーベキューなど、多人数で集まって楽しむイベントにはぴったりです。空間が広いため、バーベキューコンロやテーブルセットなどを置いても、ゆったりと過ごせます。
また、頭上を遮るものが少ないため、開放感のある空間を楽しめます。夏場は夜空を見上げながらのバーベキューや、立地によっては花火大会なども楽しめます。
カーポートバルコニーを設置する際には、いくつかの注意点があります。
とくに、建ぺい率などの建築基準を満たす必要があるため、事前の確認が欠かせません。また、子どもを遊ばせる場合は、安全をしっかり確保する必要があります。
ここでは、これらの注意点について、とくに重要なものを5つ解説します。
カーポートバルコニーを導入する際は、設置可能な広さを確保できているか確認しましょう。建物を建てる際は、土地の面積に対して建物を建築可能な面積の割合に上限が定められています。
建ぺい率の計算において、カーポートバルコニーは建物の一部として見なされるため、すでに建てられている建物の広さによっては、新規にカーポートバルコニーを建築できない場合があります。
建ぺい率を超過すると、行政から是正指導を受ける可能性があります。また、将来的に建て替えや増築が制限される場合もあるため、注意が必要です。
建ぺい率は、土地の用途地域の区分などによって異なります。建築業者や不動産会社と相談しながら、カーポートバルコニーの設置が可能か確認のうえで計画を進めましょう。
カーポートバルコニーは高所にあるため、用途によっては高めのフェンスの取り付けが必要です。たとえば、小さな子どもやペットがいる場合は、落下事故を防止するために、よじ登れない高さのフェンスを取り付ける必要があります。
子どもは成長に応じて運動能力が上がります。フェンスの高さは余裕をもって設定しましょう。
また、とくに気をつけておきたいのが、フェンス沿いに配置したテーブルや椅子、物置などです。活発な子どもはよじ登ることがあるため、子どもに配慮したレイアウトにすることが重要です。また、フェンスの強度にも気を配り、頑丈な素材のものを選ぶことで、事故を防げます。
フェンスの高さは、プライバシーの防止にも役立ちます。カーポートバルコニーを使用する頻度が高くなりそうであれば、外からの視線を遮れるデザインのフェンスを設置しましょう。
カーポートバルコニーを設置する場合は、排水機能を十分に確保しましょう。カーポートバルコニーでは子どものプール遊びやガーデニングなどが可能ですが、水を使う場合はバルコニー内の水はけをしっかりと確保し、排水先にも注意しておく必要があります。
バルコニーに水が溜まると、置いているものが傷んでしまい、下のカーポートに水漏れを起こすことがあるため、注意しましょう。
また、排水した水がカーポート内に流れ込まないよう、排水口の位置にも気をつけましょう。排水の流れ方によっては、床面のコンクリートを汚してしまうこともあります。床面が水に弱い素材ではないか留意しながら、計画的に排水の導線を確保しましょう。
カーポートバルコニーを新たに設置する場合は、近隣への配慮を欠かさないようにしましょう。カーポートバルコニーは高さがあり、前方に広く張り出しているため、向きと位置によっては、周囲の日差しを大きく遮ってしまうことがあります。
近隣の敷地に影を作ってしまいそうな場合は、まずはどの程度の影になるのかを確認し、建築を始める前に、お隣さんの承諾を得ておきましょう。確認をせずに導入を進めると、トラブルになることもあります。不要なトラブルを避けるためにも、事前の確認は必須です。
空き巣対策もしっかりと行いましょう。カーポートバルコニーは構造上、外から伝って登りやすく、簡単に2階の窓まで辿り着けます。とくに、独立型の場合は階段があるため、より容易に侵入可能です。
さらに、バルコニー部分はフェンスで視線が遮られるため、ピッキングの作業を行いやすいという欠点があります。防犯性を重視するなら、フェンスの間隔をピッタリとふさがずに、ある程度内側を見通せるようにしておくと、空き巣が侵入しづらくなります。
本格的に防犯対策をしたい場合は、防犯カメラやセンサーライトを設置しましょう。
カーポートバルコニーの導入を失敗しないためには、業者選びが重要です。
導入にあたっては、複数社を比較したうえで依頼する業者を決めましょう。また、導入費用だけではなく、実績をチェックすることも大切です。
ここでは、業者の選び方のポイントについて解説します。
カーポートバルコニーの導入を依頼する際は、施工実績を確認し、カーポートバルコニーの施工が得意かどうかをチェックしましょう。
大手の施工業者でも、カーポートバルコニーの施工実績が少ない場合があります。このような業者の場合、リクエストに柔軟に応えられないこともあるため、事前に希望をよく伝えたうえで、こちらのイメージする施工が可能か判断する必要があります。
反対に、小規模な施工業者でも、これまでに手掛けた工事の実績が豊富であれば、こちらのイメージする施工が実現しやすくなります。実績のある業者は、施工の技術はもちろんのこと、選択できる商品の幅や選べるオプションの種類が豊富なことも多いため、ネームバリューなどに惑わされず、実力のある業者を選びましょう。
業者から見積もりを出してもらったら、施工費用が適切かもチェックしましょう。悪質な業者による高すぎる見積もりも問題ですが、反対に価格が安すぎる業者にも要注意です。
安い見積もりで契約を受注するために、建材の品質を落としている場合があります。不自然に安い見積もりを出された場合は、理由を確認しておきましょう。
業者を決める際には、工事の適正価格を知るためにも、複数の業者から相見積もりを取ることが重要です。総額だけでなく、内訳も含めて比較検討することで、適切な業者選びができるでしょう。
施工業者を選ぶ際は、支払い方法を確認しておきましょう。とくに、一括払いを求めてくる業者には要注意です。
一般的に、カーポートバルコニーの工事では、支払いは工事完了後の一括払いか、契約時、着工時、完了時の3段階に分けての支払いかのいずれかです。
契約時や着工前のタイミングで一括払いを求められることは、まずありません。仮に、事前の一括払いを求められた場合、その業者は資金繰りが悪化している可能性があります。
現金をいち早く押さえ、直近に迫っている次の支払いに回している可能性が高く、事業者としての存続が疑わしい状況の可能性があります。最悪、倒産や雲隠れなどの可能性もあるため、一括払いを求めてきた場合には、依頼自体を検討しなおすことをおすすめします。
カーポートバルコニーは、限られた面積を上手に活用して、カーポートとバルコニーの両方を設置できるのが魅力です。メリットとデメリットをよく理解したうえで、導入を決定しましょう。建ぺい率を満たしているかは導入の前提になるため、必要に応じて自治体の窓口に確認を取りながら、計画を進めるようにしましょう。
また、カーポートバルコニーを導入するにあたって、成功の鍵となるのが業者選びです。カーポートバルコニーの導入では、本体となる住宅がすでに建てられていることも多く、導入にあたって制約が生じることも多いため、理想どおりの導入を実現するためには、信頼できる業者を探すことが重要です。
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